私が品川港南口でSESの客先常駐をしていたのは、20代後半の頃でした。
案件としては、大手企業の社内インフラ運用保守案件で、主にWindows ServerやLinuxサーバー、VMware環境の運用、障害対応、監視改善などを担当していました。
期間としては約2年ほど常駐していて、かなり長い部類だったと思います。
正直に言うと、最初の半年はかなりきつかったです。
朝の品川駅の通勤ラッシュ、人が多すぎる港南口、常駐先独特の空気感、そして「自分はこの会社の人間なのか?」という不思議な感覚。
SESや客先常駐を経験したことがある人なら、一度は感じたことがあると思います。
ちなみに、一般的に「品川港南口」と呼ばれるエリアは、住所としては東京都港区港南にあたります。
高層オフィスビルが集中しているエリアで、IT企業や大手企業の本社も多く、SESの常駐先としてもかなり有名です。
ただ、その一方で、大規模インフラの運用経験や調整力はかなり鍛えられました。
転職市場でも評価されやすい経験だったのは間違いありません。
※本記事は、筆者自身のSESインフラエンジニアとしての常駐経験をベースに書いています。
実際の働き方や環境は、現場や案件によって異なります。
この記事では、実際に品川港南口でSES常駐していたインフラエンジニアとして、
- 品川港南口の客先常駐のリアル
- 実際の業務内容
- きつかったこと
- 逆に良かったこと
- SES常駐に向いている人・向いていない人
を、できるだけリアルにまとめます。
これからSESで常駐案件に入る人や、インフラエンジニアとして客先常駐を検討している人の参考になれば嬉しいです。れば嬉しいです。
品川港南口でSES常駐して感じたこと
通勤ラッシュがかなりきつい
まず、多くの人が最初にぶつかるのが「品川駅の混雑」です。
特に港南口側は、大手IT企業や外資系企業、本社機能が集中しているエリアなので、朝8時台は本当に人が多いです。
山手線から降りて港南口へ向かうだけで、人の流れに飲まれます。
エスカレーターは毎日長蛇の列ですし、改札から出るまでに数分かかることも普通にありました。
私は当時、埼玉方面から通っていたのですが、
- 埼京線
- 山手線
- 品川駅港南口
のコンボが本当にきつかったです。
特に夏場はかなり消耗します。
スーツ姿の会社員が大量に歩いていて、朝から空気がピリついているんですよね。
「今日も障害起きてませんように…」と祈りながら出社していた記憶があります。
実際、JR東日本の2024年度データでも、品川駅は1日平均乗車人員が約28万人を超える巨大ターミナル駅です。
体感だけではなく、数字として見てもかなり混雑する駅だと思います。
インフラエンジニアは夜間作業や障害対応もあるので、単純に通勤ストレスが積み重なるとかなり疲れます。
港南口特有のビジネス街の空気
品川港南口は、いわゆる“ザ・オフィス街”です。
高層ビルが並び、昼になるとスーツ姿の人が一斉にランチへ向かいます。
一見するとキラキラした都会のIT企業感がありますが、実際にSESで常駐すると、少し違う景色も見えてきます。
港南口周辺には、品川インターシティや品川グランドコモンズなどの大型オフィス群があり、IT企業や大企業のオフィスが密集しています。
実際に歩いてみると、「東京のビジネス街ど真ん中」という空気をかなり感じます。
たとえば、
- ビルの喫煙所でぐったりしているエンジニア
- コンビニ前で電話しながら謝罪している運用担当
- 深夜作業明けで目が死んでいるインフラチーム
みたいな光景は普通にありました。
特にインフラ運用系の現場は、華やかな開発案件と違って裏方です。
システムが正常稼働して当たり前なので、感謝されることは少なく、障害が起きた時だけ注目されます。
その独特の緊張感は、港南口の巨大オフィス街の雰囲気と妙にマッチしていました。
常駐先によって当たり外れが大きい
これはSESあるあるですが、現場ガチャ要素はかなりあります。
私がいた現場は比較的マシな部類でした。
理由としては、
- 手順書が整備されていた
- 障害対応フローが明確
- インフラチーム内の雰囲気が悪くなかった
- ベテラン社員がちゃんとフォローしてくれた
からです。
ただ、隣のチームではかなり荒れていました。
常に誰かが詰められていたり、夜間障害が頻発していたり、「また今日も徹夜か…」みたいな空気の日もありました。
SESは会社よりも“現場依存”が本当に大きいです。
同じ「品川のインフラ案件」でも、働きやすさは全然違います。
インフラエンジニアは裏方になりやすい
開発チームは目立ちます。
新機能リリースもありますし、成果物も見えやすいです。
一方で、インフラエンジニアは基本的に裏方です。
サーバーが落ちなければ評価されず、障害が起きた瞬間だけ前面に出されます。
私も実際、
「夜中2時に障害対応」
↓
「朝9時に通常出社」
みたいな日がありました。
しかも、障害が解消すると何事もなかったように業務が進むんですよね。
もちろんインフラ運用の重要性は高いのですが、精神的には地味に削られます。
実際の業務内容
担当していたインフラ業務
私が担当していたのは、主に社内システム基盤の運用保守です。
具体的には、
- サーバー監視
- 障害一次対応
- ログ調査
- バックアップ確認
- アカウント管理
- パッチ適用
- VMware仮想基盤の管理
- ネットワーク疎通確認
などを行っていました。
完全な設計構築というより、運用寄りの案件でした。
ただ、障害が起きると一気に空気が変わります。
特に深夜アラートが鳴った時のTeams通知音は、今でも少し苦手です。
扱っていた技術
実際に触っていた技術は以下のようなものです。
- Linux(CentOS、RHEL)
- Windows Server
- VMware vSphere
- Cisco機器
- AWS
- Zabbix
- Active Directory
- JP1
- PowerShell
- Bash
インフラエンジニア未経験だと難しそうに見えるかもしれませんが、最初は監視や定型作業から入るケースが多いです。
たとえばZabbixは、サーバーやネットワーク機器の異常を監視するためのツールで、CPU使用率やディスク容量、サービス停止などを検知できます。
実際の運用現場ではかなり使われることが多い印象でした。
ただ、運用現場は「実機経験」がかなり重要です。
実際にサーバー障害を経験すると、知識の定着スピードが一気に変わります。
監視・障害対応
インフラ運用で避けて通れないのが障害対応です。
監視ツールのZabbixでアラートが飛ぶと、まず原因を切り分けます。
たとえば、
- CPU高騰
- ディスク容量不足
- サービス停止
- ネットワーク断
- バックアップ失敗
などです。
特に怖いのは、「どこまで影響が出ているか分からない障害」です。
障害報告会で、
「原因は?」
「再発防止策は?」
「監視で検知できなかった理由は?」
を詰められる空気はかなり重いです。
あの会議室の静けさは、SESインフラ運用経験者なら分かると思います。
サーバー保守
定期メンテナンスも多かったです。
Windows Update適用やLinuxパッチ適用は、夜間や休日作業になることもありました。
特に金融系や大規模基盤だと「昼間は止められない」ケースが多いんですよね。
なので、
金曜22時開始
↓
土曜朝5時終了
みたいな作業も普通にありました。
終電後の品川駅周辺は逆に静かで、昼間とのギャップがすごかったです。
夜間対応の有無
夜間対応は現場次第です。
私の現場では月1〜2回程度でした。
ただ、障害が重なると普通に増えます。
特にインフラ案件は24時間365日稼働のシステムも多いため、完全に切り離すのは難しいです。
スマホ通知が気になって、休日でも少し気が休まらない感覚はありました。
チーム体制
チームは10名前後でした。
内訳としては、
- プロパー社員
- SES
- 協力会社
- 派遣
が混在していました。
これも客先常駐あるあるですが、「誰がどの会社の人か分からない」状態になります。
半年もすると、自社より客先メンバーといる時間の方が長くなります。
客先との距離感
距離感は絶妙でした。
仲良くなる人もいますが、あくまで“外部要員”という壁はあります。
会議室予約の権限が違ったり、社内イベント対象外だったり、小さい違和感が積み重なるんですよね。
この感覚は、実際にSES常駐を経験しないと分からない部分だと思います。
品川港南口のSES常駐できつかったこと
帰属意識がなくなる
これは本当にあります。
客先には毎日行く。
でも客先社員ではない。
自社には月1帰社。
でもほとんど知らない人ばかり。
この中途半端さが、地味にメンタルへ来ます。
特に若手時代は、「自分はどこに属してるんだろう」と感じやすいです。
客先の文化に合わせるストレス
現場ごとに文化が全然違います。
- 報連相が異常に厳しい
- CC文化が強い
- チャット返信速度が重視される
- 議事録ルールが細かい
など、本当に様々です。
技術より“空気を読む力”が必要な日もありました。
障害対応のプレッシャー
インフラ障害は売上に直結するケースがあります。
だからプレッシャーも大きいです。
特に障害一次対応は、
「まずお前が見ろ」
という空気があります。
夜中にVPN繋いでログ確認していた時は、胃が痛かったです。
常に気を遣う
SES常駐は気疲れします。
- 客先社員
- 他社SES
- 元請け
- ベンダー
など、立場が複雑だからです。
誰にどこまで言うか、かなり考えます。
自社との距離感
これもよくある話ですが、自社への帰属感は薄れやすいです。
評価面談だけ突然来る感じになることもあります。
「最近どう?」
と言われても、普段関わりが少ないので正直答えづらいんですよね。
品川駅の混雑
やはり最後はここです。
特に月曜朝の港南口は、本当に体力を削られます。
大雨の日なんて地獄です。
傘、人、人、人。
「今日はまだ仕事始まってないよな…」と思いながら出社していました。
逆に良かったこと
大規模インフラを経験できた
これはSES常駐の大きなメリットでした。
自社勤務だけでは触れないレベルの大規模環境を経験できます。
数百台規模のサーバーや冗長化構成を見るだけでも勉強になります。
運用スキルが身についた
障害対応経験は確実に力になります。
ログを見る癖や、切り分け能力はかなり鍛えられました。
インフラエンジニアとしての基礎体力が付いた感覚があります。
調整力が鍛えられた
インフラ運用は技術だけでは回りません。
- 他部署調整
- ベンダー連携
- メール対応
- 会議説明
なども重要です。
この経験は転職後もかなり役立ちました。
転職市場で評価された
品川の大規模案件経験は、転職時に評価されやすかったです。
特に、
- AWS運用経験
- VMware運用
- 障害対応経験
- 24/365運用経験
は面接でもよく聞かれました。
SESの客先常駐が向いている人・向いていない人
向いている人
SES常駐が向いているのは、
- 環境変化に強い人
- コミュニケーションが苦にならない人
- 運用改善が好きな人
- 大規模環境を経験したい人
- 技術を現場で覚えたい人
です。
特にインフラは、実務経験の価値がかなり大きいです。
向いていない人
逆に、
- 帰属意識を重視したい人
- 人間関係変化が苦手な人
- 常に同じ環境で働きたい人
- 通勤ストレスが苦手な人
- オンオフを完全分離したい人
には少しきついかもしれません。
特に品川港南口は、通勤負荷がかなり高いエリアです。
これからSESで常駐するインフラエンジニアへ伝えたいこと
最初はかなり不安だと思います。
私も初常駐の日は、港南口の高層ビル群を見ながら「場違いかもしれない」と感じました。
でも、インフラ運用経験は無駄になりません。
障害対応で胃が痛くなった経験も、夜間メンテで眠かった日も、あとから振り返ると確実に力になります。
ただし、無理はしすぎないでください。
SESは現場依存が大きいです。
もし明らかに環境がおかしいなら、我慢し続ける必要はありません。
「常駐=全部ブラック」ではないですが、「現場による」のは本当に事実です。
だからこそ、
- 案件内容
- 夜間有無
- チーム体制
- 平均残業
- 運用か構築か
- 待機率
は、事前にかなり確認した方がいいです。
品川港南口のSES客先常駐まとめ
品川港南口のSES常駐は、正直きつい部分があります。
特に、
- 通勤ラッシュ
- 客先文化
- 障害対応
- 帰属意識の薄さ
- 常に気を遣う環境
は、実際に経験するとかなり消耗します。
ただ、その一方で、
- 大規模インフラ経験
- 障害対応力
- 調整スキル
- 実務経験
は確実に身につきます。
向いている人は、
- 現場経験を積みたい人
- 技術を実務で覚えたい人
- 環境変化に強い人
です。
逆に、
- 安定した組織所属感を求める人
- 通勤ストレスが苦手な人
- 常に穏やかな環境を求める人
には、少し厳しいかもしれません。
最後に、個人的な本音を書くと、品川港南口のSES常駐は「楽ではない」です。
でも、インフラエンジニアとしての土台を作ってくれた経験でもありました。
港南口エリアは、大企業や大規模システム案件が集中している分、インフラエンジニアとして得られる経験値も大きいです。
もちろん現場によって働きやすさはかなり違いますが、「客先常駐=全部ブラック」と決めつける必要もないと思っています。
もし今、客先常駐が不安な人がいたら、「きつさだけでは終わらない」ということは伝えたいです。