「IPAのプロジェクトマネージャ試験って聞いたことあるけど、どれくらい難しいの？」
「合格するにはどんな勉強をすればいいの？」
そんな疑問をお持ちではありませんか？
PM試験は、情報処理推進機構（IPA）が主催する国家資格で、ITプロジェクトの管理能力を証明する高度試験です。
この記事では、PM試験の内容や合格率、効果的な勉強法から、合格のコツまでをわかりやすく解説します。
PM試験を目指す方や迷っている方にとって、第一歩となる情報をお届けします！
プロジェクトマネージャ（PM）試験とは？
PM試験の概要
プロジェクトマネージャ（PM）試験は、情報処理推進機構（IPA）が主催する国家試験です。
主にITプロジェクトのマネジメントに関する知識と実践力を問うもので、情報処理技術者試験の中でも「高度区分」に分類されています。
プロジェクトを成功に導くために必要な計画立案、進行管理、リスク管理など幅広い能力が評価されます。
企業内でのマネジメント力の証明としても活用でき、特にIT業界では評価の高い資格です。
試験の構成
PM試験は以下の4つの試験で構成されています。
- 午前I（多肢選択式）
- 午前II（専門知識に関する多肢選択式）
- 午後I（記述式）
- 午後II（論述式）
午前I試験は共通基礎力を問うもので、応用情報技術者試験などと同じく基本的なIT知識が問われます。
午前IIは、プロジェクトマネジメントに特化した専門知識に関する問題です。
午後Iは事例に基づいた記述式の問題、午後IIは自身の実務経験などを踏まえて論述形式で解答します。
合格のメリット
PM試験に合格すると、ITプロジェクトにおける管理スキルの証明になります。
マネジメントポジションを目指す人や、プロジェクトを成功に導く責任ある立場に立つためには、強力な武器となる資格です。
また、転職市場でも高く評価され、昇進や昇格にも有利に働くケースが多くあります。
PM試験の難易度と合格率
難易度の高さ
PM試験は、情報処理技術者試験の中でも難関の部類に入ります。
求められる知識は広範で、実務経験をもとにした深い理解と論理的な思考力、文章力も必要です。
特に午後II試験の論述問題では、自分の体験を論理的かつ具体的に整理して伝える力が求められます。
単なる暗記だけでは太刀打ちできず、理解と応用力が必要な試験です。
合格率の推移
過去の実績を見ても、PM試験の合格率は毎年10%前後で推移しています。
たとえば令和6年度の秋期試験では13.9%と発表されています。
この数字からも、難易度の高さと、確実な実力が求められることがうかがえます。
合格者の特徴
PM試験に合格している人の多くは、すでに実務でのプロジェクト経験を積んでいる人です。
また、ただ経験があるだけでなく、その経験を論理的に整理し、文章としてアウトプットできる能力を持っていることも共通点です。
特に午後II試験では、自分の関わったプロジェクトの内容を正確に構造化し、課題や成果を示す力が問われます。
効果的な勉強法と対策
午前I・IIと午後Iの対策
午前I試験は基礎知識を問う内容で、過去問題を通じて十分な対策が可能です。
午前II試験は、プロジェクトマネジメントに関する専門的な知識が中心に出題されます。
過去3年分の問題を繰り返し解くことで、出題傾向や重要テーマを把握できます。
午後I試験では、事例ベースの記述式問題が出題されます。
選択した問題に対して、設問ごとに論理的かつ簡潔に答える必要があります。
文の構成やキーワードを押さえた表現が重要になります。
間違えた箇所は必ず復習し、別のパターンで出題されたときにも対応できるように練習しておきましょう。
午後II（論述試験）の対策
午後II試験では、自分が実際に関わったプロジェクトを題材にして、論述形式で回答します。
選択式で提示された3問の中から1問を選び、1,600文字前後の論文を書き上げます。
設問は2〜3題に分かれており、それぞれに対して構造的に答える必要があります。
効果的な方法は、まず問題文をよく読み、各設問に対する答えを箇条書きで整理すること。
そこから文章に展開していくと、論旨がブレずにまとまります。
また、自分のプロジェクト経験を客観的に振り返る習慣をつけ、汎用的な事例として語れるように準備することが重要です。
おすすめの参考書・問題集
おすすめは情報処理教科書 プロジェクトマネージャ（翔泳社）。
最新試験の傾向に対応しており、過去問題の解答／解説も提供してくれるなど至れり尽くせりです。
模擬試験の活用
実力を測るために模擬試験を活用するのも効果的です。
特に午後試験は記述・論述中心なので、時間配分や解答構成に慣れておくことが大切です。
本番を想定した環境で取り組むことで、時間感覚や試験当日の精神的な余裕も生まれます。
できれば何度か模擬試験にチャレンジし、自己分析や弱点の把握にも役立てましょう。
午前Iの免除制度
PM試験の午前Iは、情報処理技術者試験の共通問題ですが「応用情報技術者試験に合格している」「他の高度試験の午前Iで基準点以上を獲得している」といった条件を満たしている場合、申請により免除が可能です。
これを活用すれば、勉強の負担を軽減し、午後対策に時間を割くことができます。
免除申請のタイミングや要件はIPAの公式サイトで必ず確認してください。
PM試験に合格するための秘訣
計画的な学習スケジュールの作成
試験日から逆算して、学習内容を段階的に整理しながらスケジュールを立てることが重要です。
午前I・IIと午後試験で必要な知識や能力は異なるため、それぞれに合った準備を計画的に進める必要があります。
毎週の進捗をチェックする習慣をつければ、挫折せずに継続できます。
実務経験の活用
午後II試験で問われる論述問題は、実務経験があることが大きな武器になります。
自分のプロジェクトを振り返り、課題や成功事例、リスク管理の方法などを具体的に言語化しておくと、本番の論文作成がスムーズになります。
経験を体系的に振り返る「経験棚卸し」をやっておくのがおすすめです。
論述力の向上
文章構成や表現力を磨くことも合格への鍵です。
いきなり文章を書くのではなく、まずは論理的に順序立てて要点を並べる練習から始めましょう。
自分の文章を読み返し、改善点を見つける習慣をつけると、着実にレベルアップできます。
模範解答と比較するのも効果的です。
まとめ
プロジェクトマネージャ（PM）試験は、IT分野でのマネジメント力を証明する高度な国家資格です。
合格すれば、キャリアアップや転職において大きなアドバンテージとなります。
難易度は高いものの、試験の構造を理解し、計画的に学習を進めれば合格も不可能ではありません。
自身の実務経験を活かし、論述力を高め、模擬試験で実戦力を養うことで、合格に近づくことができるでしょう。
